ねころんで読める消毒薬

  • ページ数 : 176頁
  • 書籍発行日 : 2024年4月
  • 電子版発売日 : 2024年3月26日
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商品情報

内容

【100分で読める身につく消毒薬のキホン】 「消毒薬にも耐性菌が出現する?」「グルタラールとフタラールの違いは?」知っているようで実は知らない、身近な消毒薬や洗浄・消毒・滅菌のキホンがわかる一冊。考え方や根拠を理解することで、日々の業務にもすぐに「違いを出せる」こと間違いなし。楽しいキャラクターや4コマ漫画つきで、100分でスラスラ読めて大事なエッセンスが自然と会得できる。

序文

はじめに

消毒薬についての入門書はないものかと探したことがありますが、見つけることはできませんでした。私の探し方に問題があるかもしれませんが、すくなくとも、ねころんで読めるような消毒薬の本はないと思います。そこで、消毒薬の「入門書のなかの入門書」を執筆する決心をしました。

病棟や外来で勤務している医師・看護師・薬剤師は「消毒薬」や「洗浄・消毒・滅菌」について疎いのではないでしょうか? 実際、臨床現場では「そこに消毒薬が準備されているから、それを使う」もしくは「そこに消毒や滅菌されている器材が準備されているから、それを使う」といった状況と思います。すなわち、「数ある消毒薬の中から、どうして、その消毒薬が準備されたのか?」や「いまから使用する医療器材がどのように洗浄・消毒・滅菌されたか?」というところがブラックボックスになっているのです。そのため、消毒薬や洗浄・消毒・滅菌の理解が不十分なまま、日常的な医療行為が行われているのです。

消毒薬や洗浄・消毒・滅菌についての知識を持っていれば、適切な対応をとることができます。例えば、手術中に誤って落とした手術器具を「ポビドンヨードに漬ければよい」「生食ガーゼで表面を拭い取って、フラッシュ滅菌すればよい」などと執刀医に指示されたとしても、根拠を持って、その指示に従わなくて済みます。何かの微生物によるアウトブレイクが発生した場合、感染源や感染経路を追跡してゆくのですが、通常、滅菌済みや消毒済みの器材に目を向けることはありません。「洗浄・消毒・滅菌が完璧に行われた器材である」と信じてしまっているからです。臨床現場の医療従事者にとって、洗浄・消毒・滅菌の工程がブラックボックスとなっているから、そのように信じてしまうのです。しかし、正しい知識を持っていれば、その工程における不備に切り込むことができます。

本書では第Ⅰ部に消毒薬、第Ⅱ部では洗浄・消毒・滅菌について解説しました。これらについて、本書が真の理解のための入門書になることを希望いたします。最後に、このような企画を提示していただいたメディカ出版の皆様に心から感謝の意を表したいと思います。


2024年2月吉日

浜松市感染症対策調整監 兼 浜松医療センター 感染症管理特別顧問
矢野邦夫

目次

【第Ⅰ部 消毒薬】

1. 消毒薬ワールド

2. 「生体消毒薬」「非生体消毒薬」って何のこと?

3. 消毒薬に高水準、中水準、低水準があるの?

4. 消毒薬にも耐性菌が出現する?

5. 消毒薬の仲間にはどんなものがある?

①高水準消毒薬の仲間

 ・グルタラール(グルタルアルデヒド)

 ・フタラール(オルトフタルアルデヒド)

 ・過酢酸

 ・過酸化水素

②中水準消毒薬の仲間

 ・エタノール(エチルアルコール)

 ・ポビドンヨード

 ・次亜塩素酸ナトリウム

 ・ペルオキソー硫酸水素カリウム

 ・ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム

 ・酸性電解水(次亜塩素酸水)

③低水準消毒薬の仲間

 ・クロルヘキシジングルコン酸塩

 ・第四級アンモニウム化合物

 ・オラネキシジングルコン酸塩

 ・トリクロサン

6. 消毒薬の効果に影響を与える8つの要因とは

【第Ⅱ部 洗浄・消毒・滅菌】

1. 洗浄・消毒・滅菌について教えて!

①洗浄・消毒・滅菌って何だ?

②政治家のように「洗い流す」?

③「無菌性保証レベル」は何を保証してくれる?

④「Spauldingの分類」って、聞いたことあるぞ!

2. 洗浄・消毒・滅菌に関連して知っておくべきことは?

①プレポストバキューム式高圧蒸気滅菌器に詳しくなろう!

②フラッシュ滅菌器を頻用していいの?

③過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌器って何?

④ウォッシャーディスインフェクターは便利だ!

⑤滅菌インジケータは奥深い!

・参考図書・文献

・著者略歴

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書籍情報

  • ISBN:9784840484831
  • ページ数:176頁
  • 書籍発行日:2024年4月
  • 電子版発売日:2024年3月26日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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